September 10, 2019
指導者がいないなど、決して恵まれた環境ではない中、このような記録を出した藤原選手に今の心境・日本インカレへの意気込みを伺ってみました。
4年ぶりの快挙!日本IC100m出場 藤原和輝選手
8月3日、加古川ナイター記録会100mにおいて10"50を叩き出し、日本IC B標準(10”56)を突破し県大勢として4年ぶりにインカレへの出場権を得た藤原選手。
○プロフィール
環境人間学部4回生 藤原和輝
加古川東高校(兵庫)→ 環境人間学部 環境人間学科所属
地元である加古川市の記録会で大幅PB
○記録が出た時の試合の印象はどうでしたか?
地元加古川でのレースだったので安心感はありました。また、加古川で走る最後のレースだったこともあり、
緊張感も持ってました。その試合に調子を合わせてきて、自分自身も記録を期待していたので、
ものすごく集中できていたと思います。
○どのようなレースでしたか?
自分でも驚くほど体が動いたレースでした。追い風に助けられた部分は大きいと思いますが、
ピッチも自然に上がり、トップスピードまでの流れがスムーズでした。
ただ、自己ベストを0″39も更新したレースだったので、後半はスピードに対応できず、
走りが崩れていまいました。それに、加速の感覚的に「これはタイム狙えるぞ」と感じたことで、
後半は普段より力みました。点数をつけるなら、前半100点・後半30点くらいです。
○記録が出た時、どのようなことを考えましたか?
「本当にあのタイムで走れたのかな」と信じられませんでした。
それでも、ビデオを何度も見て、「あの感覚が10″50なんだなあ」と実感できました。
それに、やっと納得できる結果を出すことができて、すごく嬉しかったです。
中学3年から大学3回の間は、思うように記録を伸ばせず、苦しい時期でした。
皆に追い越されていく悔しさと、自分はこんなもんじゃない、
まだまだやれると思って、大学でも陸上を続けてきたので、少し報われた気持ちです。
自分の感覚を大切に、吸収できるものは吸収していく
○普段の練習で大切にしていることは何ですか?
トップスピードで走る練習を大切にしています。
自分のトップスピードに順次体が対応していくことで、スピードは上がると考えています。
なので、メニューの軸は50~100mに置いて、その中で「トップまで絶対に焦らない」とか「トップに入ったら力を抜いてみよう」など、テーマを変えながら取り組むようにしています。
○練習のこだわりはありますか?
走りが噛み合わない日は無理に走らないようにしています。
なるべくいい感覚だけを覚えておきたいので、ダメな日は軽い流しで終わります。
噛み合わない原因は疲労であることが多いので、しっかり休みます。
○普段の練習で意識していることはなんですか?
どんな動きでもonとoffをつくることを意識しています。
空中はリラックスして、接地時にうまく力を伝えられるかを頭に入れて動き作りもします。
○他の人には負けないというポイントはありますか?
正直ありません。自分の走りを探っていく時、「この選手の腕振りは自分に必要だな。この選手の脚の動きは理想的だな。」と、色々な選手を参考にして、自分の弱点を克服しようとしています。
そこを少しずつ改善できたことがタイムに繋がったと感じています。
日本ICに向けて
○どんなところを見て欲しいですか?
後半の走りを見て欲しいです。後半に走りがバラつく課題があるので、「耐えろー」と思いながら見てほしいです(笑)
○全カレに向けての意気込み
目標は準決勝進出です。ハイレベルな大会でラウンドを重ねたい、というシンプルな想いです。
ベストなレースができるように、集中して臨みます。
○応援して下さる方へメッセージ
ここまで自分が来られたのは、環境に恵まれていたからだと感じています。
特に、県大の陸上部に入って、陸上に対して熱心な部員達に恵まれてきたからこそ、今まで陸上に打ち込むことができました。
いつも応援して下さる方にいい報告ができるように、そして県大代表として、力を出し切ります!
編集より一言
普段は穏やかで気弱そうなイメージの藤原選手ですが、いざ走り出すとキレのある動きでトラックを駆け抜ける所にギャップを感じさせる選手です。今回の特集では、内に秘めた陸上に対する想いの強さを感じました。 大学4年間の集大成として日本ICの舞台に立ちます。みなさんの熱い応援をよろしくお願いします。